奇麗な立体が表現された3ピーススーツが出来ました。肩回りから胸、ウエストにかけての膨らみとくびれががきれいに出ています。

使用した素材はスコットランドの老舗ミル「カイノック」社のものです。1788年創業、日本ではあまり知名度は高くありませんが、ツウィードから梳毛素材と幅広く展開しており、極太の糸から織りなされる武骨な素材が特徴です。ウールの特性からこのような生地はアイロンワークでの生地の変形を素直に受けるため、立体を作ることが出来ます。テーラリング冥利に尽きます。

　イタリアの軽やかな素材もいいですが、英国の打ち込みのしっかりとした素材も魅力的です。写真は385ｇ/ｍとずっしりと重厚感のある高密度の平織り素材です。